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「選手との対話を通じて信頼関係を構築することが大切」。楽天モンキーズ・川岸強投手コーチが考える育成術

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監督・コーチの指導は絶対。先輩から言われたことに従わなければならない。ひと昔前の日本野球界には、そうした考えが根底にあった。しかし現在は、監督・コーチらが選手たちに意見を求め、選手たちも自らの考えをボトムアップ型で伝えていく。そんな指導が主流になりつつある。楽天モンキーズで投手コーチを務める川岸強さんは、自身が現役時代を過ごした楽天イーグルスでのプロ野球選手生活や、同球団のジュニア世代コーチとしての経験をもとに、選手とのコミュニケーションを重視した対話型のコーチングを進めている。

※取材は2025年7月に行ったものです。

——まずはじめに、川岸コーチから見て楽天モンキーズは、どのような特徴を持った野球チームでしょうか?

「これまではずっと『打って打って打ちまくる』の攻撃的なスタイルが特徴のチームでした。ただ最近は投手力も上がってきて、攻撃と守備のバランスが取れたチームになっていると思います。台湾野球は攻撃力が注目されがちなのですが、その中でも守備力を兼ね備えたチームなので、楽天モンキーズの特徴はその辺りなのかなと思っています」

——その中で、投手コーチを務める川岸コーチに求められる役割も大きいですね。

「楽天モンキーズに入って4年目になるのですが、2年半を2軍、1年半を1軍で指導しています。2軍は若手選手たちの育成がメインになるのですが、1軍は育成をしながらも、やはりチームとして結果を出さなければならない。野手を中心にベテラン選手が多いチームでもあるので、育成とのバランスが難しいところです。ただ難しい反面、チームの成績に直結するので、1軍で指導できることの醍醐味でもあります。期待できる若手投手も出てきているので、このメンバーでの野球を楽しんでいます」

——チーム全体の雰囲気はいかがですか?

「すごくノリがよいといいますか、陽気な選手たちが揃っているので、チームの状態がいい時はどんどん勢いに乗っていけるチームです。その一方でチームの状態が上がらないと、重苦しい雰囲気になってしまう。良し悪しがわかりやすいんです(笑)。これは台湾人の性格に起因する部分もあるのかもしれませんが、日本の球団とは全く違う文化なのでおもしろいですね。また楽天モンキーズに限らず、台湾プロ野球はチアリーダーを中心とした応援も特徴的ですよね。球場の雰囲気も含めて、台湾全体の『ノリのよさ』みたいなものがあるのかもしれませんね」

——どんな指導を意識しながら選手と接していますか?

「意識しているのは、選手たちの自主性とコミュニケーションです。台湾に来た頃に少しショックだったのは、ひと昔前の古い指導体制がまだ残っていることでした。選手が考えるのではなく、指導者が選手に対して一方的に教えていくスタイル。もともと僕は現役引退後に、楽天イーグルスでジュニアやリトルシニアのコーチもやっていたので、そうした指導方法に疑問を抱いていたんです。これでは台湾プロ野球が世界に追いつくどころか、逆に差が広がってしまうと思いました。だからこそ、選手が自ら考えて取り組めるように、コミュニケーションを重視して、トレーニングや起用について互いに納得しながら進めています」

——チームの状況がよくなっている実感はありますか?

「しっかり会話をすれば、『この選手は考えながらプレーできているな』とか『まだあまり理解が追いついていないな』とか、選手の反応をダイレクトに感じることができるんです。また選手自身も、話をしてくれるコーチの方が信頼できると思います。若手の選手たちが伸びてきた要因は、ここにもあるのではないかと感じています」

——技術的な部分だけが指導ではない?

「そうですね。もちろん投球フォームや球種も教えますが、それだけが指導ではないと思っています。むしろ選手とコーチの間に信頼関係があるからこそ、その上に技術的な指導が成り立つと考えています。こちらの考えや指導の意図を伝え、選手がどのように考えているのかを聞く。そうすることでいっしょに前に進んでいけますし、選手も自ら考える力が身につきますよね」

——楽天モンキーズの注目選手を教えてください。

「やはりチェン・グァンユウは注目してほしいです。日本のプロ野球で活躍していた頃よりもいいボールを投げれていますし、ストレートは150キロを超えているんです。彼はいま35歳ですが、まだまだ進化している。また野手はリャン・ジャーロンがいます。彼は高校時代に高知へ1年間野球留学に来ていて、日本に縁のある選手なんです。これからもチームを引っ張っていく存在だと思うので、ぜひ注目してください!」

——最後に、これからの目標をお願いします!

「個人としては長期的なことは考えずに、目の前のことに集中する性格なので、このチームで一つひとつの勝利を目指してがんばっていきたいと思います。結局、プロ野球チームというのは勝ってなんぼの世界なので、プロセスも重視しますが、しっかりと試合に勝利できるよう指導していきます。それが楽天モンキーズの好成績や選手の成長につながってくれたら嬉しいですね」

INTERVIEW&EDIT:Yohsuke Watanabe (IN FOCUS)
TEXT:Kodai Wada

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