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【国際女性デー特集 2/3】スポーツ業界で輝く女性たち – 野球も東北も知らなかったから出来たこと。株式会社楽天野球団 川村朋子さんが拓く「スタジアムに行きたい」を生むマーケティング

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3月8日の国際女性デーにあわせ、スポーツと関わる女性の活躍にスポットを当てる本連載。第2回に登場するのは、プロ野球チーム「東北楽天ゴールデンイーグルス」を運営する楽天野球団の若手職員・川村朋子さん。関西出身、野球未経験から飛び込んで丸5年、来場促進イベントの企画と東北エリアでのファン拡大を兼務する彼女に、仕事のやりがいや、多様なバックグラウンドが活きるファンエンゲージメントのつくり方、そして「スタジアムに行きたい」をつくる仕掛け人としての想いを聞いた。

楽天イーグルスの若手職員、川村朋子さん。

女性の社会的・経済的な功績をたたえ、ジェンダー平等について考える国際女性デーにちなんだ今回の連載。川村朋子さんの話を聞くほどに見えてきたのは、目の前のお客さんひとりひとりに向き合い、企画から当日のお見送りまでを自分の手で完結させたいという、まっすぐな熱量だった。プロ野球のルールもパ・リーグとセ・リーグの違いも知らなかった彼女が、いまや東北6県を駆け巡る。入社6年目の川村さんが見つけた「自分にしかできないこと」をお届けする。

関西出身、野球未経験。「外から来た人間」が見つけた居場所

——まず、いまのお仕事について教えてください。

「いま、ふたつの部署を兼務しています。ひとつ目のマーケティング本部チケット部動員企画グループでは、楽天モバイル 最強パーク宮城のイベントを企画・運営しています。年間約65試合あるホームゲームに合わせて、ターゲットを決め、来場していただける施策を考えるのが主な仕事です。たとえば春休みには子ども向けに『体を動かす』をテーマにしたコンテンツを用意したり、ゴールデンウィークには『はたらく車』を持ち込んで体験・展示を楽しんでもらったり。選手やチアの協力もいただきながら、プロ野球ファンのみなさんはもちろん、野球に興味がない方にも『スタジアムに来たいな』と思ってもらえるようなイベントを考えています。もうひとつの地域連携室地域連携グループでは、野球やスポーツの力で子どもたちに笑顔を届ける「TOHOKU SMILE ACTION」を中心に、東北エリアでのファン拡大に取り組んでいます。球団アンバサダーやアカデミーコーチ、マスコットといっしょに小学校を訪問したり、地域のお祭りに参加したりして、楽天イーグルスを身近に感じてもらう機会をつくっています」

——遡ること5年前の2021年、楽天イーグルスを率いる楽天野球団に入社。きっかけを教えてください。

「大学時代までアメリカンフットボール部のトレーナーをしていて、漠然とスポーツ業界に携わりたいなと思って就活をしていました。コロナ禍で球団の採用活動も限られていたなか、楽天野球団とご縁があって入社しました。実はプロ野球のルールもチームも、パ・リーグとセ・リーグの違いすら何も知らない状態で(笑)。しかもずっと関西にいたので、最終面接ではじめて東北の地を踏みました」

——仕事のやりがいや、印象に残っているエピソードを教えてください。

「自分がいちから企画したイベントで、お客さんが実際にそこにいて、体験して、楽しんでくれている姿を直接見られることが、何よりのやりがいです。企画だけ、あるいは現場だけという仕事もあると思いますが、わたしは企画の段階から当日のお客様のお見送りまで一気通貫で携われる。受け入れから案内まで、すべて自分の仕事として向き合えるのは、いまの仕事ならではだと感じています。印象的だったのは、「TOHOKU SMILE ACTION」の一環で小学校や野球教室を訪問したときに出会った男の子のこと。後日、試合会場にも来てくれて、何万人もいるなかからわたしを見つけて『ヤッホー』と声をかけてくれたことです。聞けば、関西弁が印象に残っていたらしくて(笑)。地域での活動がちゃんとつながっていると実感できた、忘れられない瞬間です」

お客さんに「楽しい」と思ってもらえる仕掛けを日々考えている。

多様な視点が、「スタジアムに行きたい」をつくる

——川村さんならではのバックグラウンドが仕事に活きることはありますか?

「わたしは野球未経験で関西出身という、楽天イーグルスのなかでは少し変わった経歴の持ち主です。だからこそ『これまで野球に触れてこなかった自分が、どうしたらスタジアムに行きたくなるかな?』という問いから企画を考えられる。『外から来た人間』ならではの視点ですね。たとえば新型コロナ明けで選手とお客さんの接点がなかなか持てなかった時期に、子どもたちと選手が試合前に触れあえる場をつくりました。子どもを起点に、保護者の方も巻き込むことで、ファンの裾野が少しずつ広がっていくのを実感しています。推し活がブームになっているいま、女性ファンにとっても野球が身近なスポーツになっていけばいいなという想いも強くあります。いろいろなバックグラウンドを持つスタッフが現場に入ることで、企画の幅はもっと広がっていくと思います」

——楽天イーグルスの魅力はどんなところに感じますか?

「楽天野球団で大切にしている行動指針に『RESPECT EACH OTHER』という言葉があります。社内の関係はもちろん、お客様に対しても、チームや選手に対しても、互いを尊重する姿勢を持ち続けようという考え方です。これからも大切にしていきたいと思っています。東北のファンのみなさんは、応援となると、めちゃくちゃ大きな声を出してくれるんです。その声援の後押しがすごいパワーになっている。東北6県を回るようになって、地方の自治体の方々からの支えも強く感じますし、『内に秘めた熱さ』は楽天イーグルスの大きな力だと思います」

——ご自身のワークライフバランスについてはいかがですか?

「育休から復帰された先輩が増えていて、自分の生活にあわせて働き方を調整し、育児と仕事を両立されている方もいれば、自分の時間を大切にしながらキャリアを築いている方もいます。みなさん本当にパワフルに輝いているんです。そうした先輩たちの姿を見ると、『自分もこういう働き方がしたいな』と素直に思いますし、大きな刺激をもらっています。わたし自身も平日休みを活かして関西の実家に帰省しやすかったりするので、生活は充実しています」

——最後に、川村さんの将来の目標を教えてください。

「いま届けていることが、将来かならず返ってくる。そう思って仕事をしています。ファミリーがターゲットのイベントを通じて子どもたちに野球を身近に感じてもらい、楽天イーグルスも身近に感じてもらう。子どもたちが大きくなって、また大切な人を連れてスタジアムに来てくれる——世代を超えて楽天イーグルスのファンが増えていってくれたら、こんなにうれしいことはありません」

「世代を超えて楽天イーグルスファンが増えていってくれたら」と川村さん。

川村さんだからこそ描けるイベントがある。関西弁を覚えてくれた男の子の笑顔がある。子どもたちの歓声がある。「女性だから」ではなく、「自分だから」。喜びを原動力に、川村さんはきょうもスタジアムと東北の地を駆け回る。彼女の姿は、スポーツの世界にも自分らしく輝ける場所があることを教えてくれる。その先にある光景は、きっとあたたかい。

TEXT:Nariko Inoue
PHOTO:Toshiyuki Koizumi
EDIT:Yohsuke Watanabe, Shiori Saeki (IN FOCUS)

  • 株式会社楽天野球団
    川村朋子

    マーケティング本部チケット部動員企画グループ/地域連携室地域連携グループ。滋賀県出身。大学時代はアメリカンフットボール部のトレーナーを務める。2021年に株式会社楽天野球団に入社し、チケットセールス部を経て現部署。楽天モバイル 最強パーク宮城の来場促進イベントの企画・運営と、「TOHOKU SMILE ACTION」をはじめとする東北エリアのファン拡大施策を兼務する。「スタジアムに行きたい」をつくる仕掛け人として、ファミリー層を中心とした新規ファンの獲得に取り組んでいる。

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