夢の舞台へと向かう姿は、そのプロセスも美しい|A BETTER FUTURE TOGETHER Dance Project
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楽天グループが、本社所在地でもある世田谷区とともに整備した池之上青少年交流センター「いけせい」のバスケットボールコートを活用したプロジェクト「A BETTER FUTURE TOGETHER Dance Project」。NBAダンサーたちの審査によるオーディションの模様をお届けした前回に続き、今回はオーディションを通過した12名の女性ダンサーたちによる大学バスケットボールの世界大会「 Sun Chlorella presents World University Basketball Series 2023(通称WUBS)」のハーフタイムショーでのパフォーマンスに向けたリハーサル風景をレポート。
東京・世田谷区のリハーサル会場に、本プロジェクトのディレクターを務めるReikoさんの声が響きわたる。
「みんな、すごくいいよ!」「もっと!もっと良くしよう!」
そこには、国立代々木競技場第二体育館で開催されるWUBSのハーフタイムショーでベストパフォーマンスを披露すべく高い熱量でリハーサルに励むオーディション合格者たちの姿があった。
今回の合格者はAika、Ayaka、Ayane、Mayu、Mei、Nahoko、Sana、Sanae、Sheena、Yuki、Yuria、Yuzukiの計12名。「バックグラウンドが異なるダンサーで形成される『A BETTER FUTURE TOGETHER Dance Crew』は豊かな個性が魅力のメンバー」とReikoさんは言う。また、そんな彼女たちのためにNBAダンサー経験のあるReikoさん、Manamiさん、Anzuさん、Mariさん4名がそれぞれ1曲ずつ振り付けを担当。1曲の長さは約1分半、プロダンサーたちによる本場ゆずりのパフォーマンスを4曲分携えた12名のダンスクルーが、本番当日の会場を盛り上げるために持ちうるすべてを集約する。
参加ダンサーたちは3日間行われた全体リハーサルで、振り付けはもちろん全体の流れや各々の細かな動きまでを頭と体にすり込ませていった。手の伸ばし方や腰の回し具合、ジャンプやしゃがむタイミング……美しく揃わなければならない箇所は感覚を掴むまで何度も繰り返す。プロダンサーによる振り付けを完璧に仕上げるのは容易いことではなく、加えて今回はメンバーそれぞれにソロパフォーマンスも用意されている。リハーサル時間に設けられる休憩の間も、メンバー同士でお互いに気になっている箇所を確認し、アドバイスを送り合う。一人ひとりが、大舞台で活躍する自分の姿を想像しながら自主的に練度を高めていく。
「今のパフォーマンスはどう感じた?」
ひと通り踊り終えるごとに、Reikoさんはメンバー全員に同じ言葉を問いかけ続けた。それは「自分たちのダンスがどうやったらもっと良くなるか」という自主的な意見を求めているから。「とにかく、今後一緒に踊ることが叶わないかもしれない一度きりのメンバーと踊ることを楽しんでほしいんです」と話すReikoさんは、プロダンサーから見える改善点を伝えながら彼女たちの声に耳を傾け、元々用意していた振り付けや立ち位置をベストな状態へとアレンジしていく。「メンバー一人ひとりが輝けるように」。言動からその想いが伝わってくる。ハードなリハーサルの締めくくりは、4曲すべてをフルアウト(全力)。「お疲れ様!どうだった?」というReikoさんの問いにメンバー全員は「楽しかった!」と、笑顔で応えた。
参加メンバーそれぞれに、想像する未来の姿がある。憧れのプロダンサーたちから受けた振り付け提供や直接指導というかけがえのない経験は、夢につながるきっかけであり、今後の彼女たちを支える財産となるに違いない。
TEXT:Keisuke Honda