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松井裕樹が体現する、用意周到。楽天マインドを宿した選手たち

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楽天グループが掲げる、「大義名分」「品性高潔」「用意周到」「信念不抜」「一致団結」というブランドコンセプト。もしもこの5つを、東北楽天ゴールデンイーグルスの選手に当てはめてみたらどうだろう?不思議と、いや必然的に、しっくりと来るラインナップが見つかった。「用意周到」は松井裕樹選手に。抑えというポジションは出番のあるなしにかかわらず毎日準備をし、一度マウンドに上がれば決して失敗は許されない。チームの勝利のため、確かな準備を重ねてきたクローザーの心身の準備はシンプルかつ的確である。

楽天グループが掲げる、「大義名分」「品性高潔」「用意周到」「信念不抜」「一致団結」というブランドコンセプト。もしもこの5つを、東北楽天ゴールデンイーグルスの選手に当てはめてみたらどうだろう?不思議と、いや必然的に、しっくりと来るラインナップが見つかった。「用意周到」は松井裕樹選手に。抑えというポジションは出番のあるなしにかかわらず毎日準備をし、一度マウンドに上がれば決して失敗は許されない。チームの勝利のため、確かな準備を重ねてきたクローザーの心身の準備はシンプルかつ的確である。

最高のパフォーマンスを発揮するには最高の準備が必要になる。史上最年少でプロ野球9人目となる通算200セーブに到達した松井裕樹選手は、抑えというミスが許されないポジションで結果を残し続けてきた。いつ出番がやってくるかはわからないが、毎日丁寧に自身の身体と向き合い、何をすればベストが出せるのかを模索し確実な準備を行う。「用意周到」でなければ抑えは務まらない。

「準備を怠った状態でマウンドに上がるのはチーム全員に失礼なこと」と強い責任感を持って、チームにたったひとりしかいないクローザーという重責を担っている。

「身体の状態を作ることが僕にとって一番大事な準備になります。もちろん毎日違うものなので、正解はありません。それでもベースとしているコンディションから自身に向き合い、その日その日で何をすべきかをチョイスして整えていきます。例えば筋肉に張りを感じる箇所があればほぐしたり、連投した後は肩のコンディショニングを多めにやったり。またデーゲームの前日がナイターだった場合には少し睡眠を取ったりもします。自分の身体、日程、気候などあらゆる状況によって準備の仕方は変わってきます。それをブルペンに行くまでにしっかり整えて、自分の中で『いける』という状態を作ることが大切です。

心の準備に関しても経験を積み重ねる中である程度コントロールができるようになったと思っています。最初の頃は翌日まで気持ちを引きずっていたこともありました。まわりに気を遣わせないよう無理に明るく振舞っていたことも多かったのですが、だんだんと心が追いついて切り替えができるようになっていったんです。やはり負の感情があるとパフォーマンスが上がりませんから。

どんな登板にも良かった点、悪かった点があります。だからこそ、そこに気持ちが左右されないように。調子が悪かった時もその理由にしっかりフォーカスして反省し、どこを意識して練習するか、どうやったら良いパフォーマンスができるかを考えるだけ。そう意識し始めてからは落ち込むことはなくなりましたね。それに、落ち込んだまま寝ると、翌日のコンディションが良くないんですよ。身体が重いんです。結果はコントロールできませんが、最高の準備をして毎日マウンドに上がることは自分でできること。用意周到であることは自分のパフォーマンスを出すためには欠かせないことだと思っています。マウンドに持っていくのは『抑えたい』、『結果を出したい』、『仕事をしっかり果たしたい』という気持ちだけ。過去の結果は次のマウンドには関係ないので、これ以外の感情は置いていきます。

デビューからのこの10年、たくさん登板してきた中で気付いたことがあります。それは身体を動かしているのは自分の脳であるということ。どういうマインドでいるかということも身体をコントロールしていくコンディショニングのひとつだと考えています。だからこそ良いマインド、それこそ“楽しむ”気持ちは常に持っていたいですね」

INTERVIEW & TEXT: Chiharu Abe

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