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ドラフト1位で楽天イーグルスに入団!期待のルーキー古謝樹投手はなんだか楽しそう?

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「楽しい」「楽しむ」「楽しんで」。このインタビューだけで、実に11回も口にしていた。"ドライチ(ドラフト1位)"として2023年に入団した古謝樹投手。同世代の顔。誰もが羨む実力と才能を持ち合わせながら、その原動力はとてもピュアなものだった。彼みたいに、もっと楽しんでみよう。そしたらきっと、どんなスポーツでも上達できるはず。

即戦力投手として楽天イーグルスに入団した古謝投手には、“好きこそものの上手なれ”という言葉がよく似合う。球の出どころが見えにくい独特のフォームから繰り出される、キレのある直球が武器。 大学4年生でその才能が開花し、ドラフト1位にまで駆け上がった。

——プロ野球選手としての生活がはじまりましたが、これまでと意識の変化はありましたか?

常に人から見られている立場になったことが1番の変化だと思います。だからこそ、野球以外の私生活の部分でも誰かに見られている意識をもって行動するようにはなりました。

——ドラフト1位として、大きな期待を受けての入団となりました。やはりプレッシャーは感じているのでしょうか。

ドラフト1位ということでのプレッシャーはあまり感じていないですね。ただ、僕たちの世代は高卒選手が多いので大卒の僕らがしっかりやらないとという意識を強く持っています。高卒の選手も含めて、「この代はしっかりしているね」と言っていただけるように、責任を持って行動しなくてはいけません。そういった意味でのプレッシャーは感じているかもしれませんね。

——1年目がはじまったばかりですが、プロでの目標を教えてください。

いまは一軍で投げているイメージを想像しながら、ファームでの練習を続けています。具体的には、先発投手としてのテンポの作り方。いい流れで野手の方に攻撃につなげてもらえるようなテンポの良さが重要になるので、そこを勉強しています。また僕の持ち味はキレのあるストレートなので、その直球で打者を圧倒するスタイルを目標にして練習に取り組んでいます。

——ストレートは大学時代から磨いてきた大きな武器ですよね。

はい。そこはプロに入ってからも常に探求心を持って練習しています。松井裕樹さん(サンディエゴ・パドレス)のような、ストレートを武器にしている投手を参考にしながら、 その方たちを追いかけていつかは追い越せるようなストレートを目指して練習しています。

——古謝投手が描く自身の5年後の姿とは?

今年の楽天イーグルスはプロ4年目の早川隆久さんや2年目の荘司康誠さんら若い人たちが先発ローテーションを守っているので、僕も5年後にはそこに混ざって競いあえるような未来図を描いています。5年後の自分も、野球を楽しんでいてほしいです!

——楽しんで野球をするというのはこれまでも大切にしてきたことなのでしょうか。

小さい頃から本当に野球が楽しくて、だからこそここまでやってこられたと実感しています。スポーツに限らず、楽しみながら取り組むことが大事だなと思います。プロ野球選手を目指している子どもたちにも、野球を思いっきり楽しんでほしいですね。

——野球をする中で苦しいこともあったと思います。そういった困難にぶつかる中でも楽しいと思い続けられた理由とは?

大学時代の同期がとてもポジティブな仲間でした。たくさん打たれようが失敗しようが、どんなときも前向きな声をかけてくれていました。大学時代は本当に楽しいことばかりだったんです。その日々がいまにつながっていると感じていますし、いまでは辛いことがあっても、すぐにポジティブな思考に切り替えられるようになりましたね。類は友を呼ぶと言いますか、僕自身が切り替えや楽しむ姿勢を大切にしているので、楽しい仲間が自然と寄ってきてくれるのかなと思います。

——スポーツを通してもっといい未来を作っていくために、プロ野球選手としてできることはどんなことだと考えていますか?

いいニュース、悪いニュースに限らず、やはりプロ野球選手には発信力があると思っています。だからこそ、野球をする上では辛いこともありますが、楽しい姿を見せていきたいですね。ファンの方々はもちろん、多くの人が見ている中で、楽しい顔でやることが未来を変えていくんじゃないかなと。そのためにもまずは僕が思いっきり楽しむことがいい未来につながっていくのだと考えています。

一軍を見据えながら、厳しい練習に励む。ドライチとしての責任やプロとしてのプレッシャーもある中で、それでも野球を楽しむ気持ちを忘れない。それこそが見る人に夢や勇気を与えるのかもしれない。笑顔でプレーを続ける背番号17が活躍するとき、楽天イーグルスファンも、きっとたくさんの笑顔であふれている。

INTERVIEW&TEXT:Chiharu Abe
PHOTO:Toshiyuki Koizumi
EDIT:Yohsuke Watanabe(IN FOCUS), Shiori Saeki(IN FOCUS)

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