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パラサイクリング、ブラインドサッカー®、野球。トップアスリート3名はパラスポ体験パーク by Rakutenに参加して何を感じた?

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12月15日に福岡県福智町で開催されたパラスポ体験パーク by Rakutenに参加した、パラサイクリング日本代表の木村和平選手、ブラインドサッカー®男子日本代表強化指定の永盛楓人選手、そして元プロ野球選手のG.G.佐藤さん。ジャンルもキャリアも異なる3名は、この1日をどう楽しみ、何を感じたのか?それぞれの視点で話された意見やアイディアから、パラスポーツの可能性を広げるヒントを見つけたい。

第1回開催となったパラスポ体験パーク by Rakutenには、パラサイクリング、ブラインドサッカー®、車いすテニス、パラ陸上など多彩なパラスポーツ競技の体験ブースが登場。会場となった福智町の金田体育館には、小・中学校の子どもたちの明るい声が響き渡った。

楽天グループの所属アスリートとして今回のイベントに携わっていた木村和平選手(視覚障がいクラスのパラサイクリング日本代表強化指定)と永盛楓人選手(ブラインドサッカー®男子日本代表強化指定)。そこにゲストとして参加してくれた元プロ野球選手のG.G.佐藤さんを加えると、「パラサイクリング」「ブラインドサッカー®」「野球」というユニークな三角形が!こんな珍しい機会を逃してはいけないと、体育館隣の金田分館にある控室に集まってもらい話を聞いた。

syncSPORTS by Rakutenでも過去にインタビュー取材させてもらっている木村和平選手。イベント冒頭のブラインドストレッチでは、トークでも会場を盛り上げていた。

普段は「free bird mejirodai」というチームに所属している永盛楓人選手。ポジションの「FP」はフィールドプレーヤーの略。

2023年まで北海道フロンティアリーグのKAMIKAWA・士別サムライブレイズでプロ野球選手として活躍していたG.G.佐藤さん。今回はゲストとして参加してくれた。

新たな挑戦がもたらした発見

——参加してくれた子どもたちは「難しいけれど楽しかった!」と声を弾ませていました。みなさんはいかがでしたか?

木村和平「子どもたちのエネルギーに圧倒されましたね。『タンデムサイクリングゲーム』のコーナーでは、バーチャルゲームを活用して2人でペダルを漕ぐサイクリングマシーンに挑戦してもらったんです。『息を合わせて上手く漕ぐにはどうしたらいい?』と、声を掛け合って工夫している姿が印象的でした」

永盛楓人「ブラインドサッカー®「PK体験」のコーナーでは、子どもたちの順応性に驚かされました。音を頼りにボールを追いかける感覚を、驚くほど早く掴んでいましたね」

——日頃からスポーツに親しんでいる子どもたちが多く参加してくれていたこともあり、はじめてでもみんな楽しんでくれていた印象です。G.G.佐藤さんはいかがでしたか?

G.G.佐藤「ブラインドサッカー®をはじめて体験したのですが、視界が完全に遮られた状態でのプレーは想像以上に恐怖を感じました。でも、それを乗り越えようとする勇気と、仲間を信頼する大切さを子どもたちといっしょに学ばせてもらった気がします」

「タンデムサイクリングゲーム」のブースで子どもたちと談笑する木村選手。

永盛選手は、ブラインドサッカー®のプレーに欠かせないアイマスクを着用して子どもたちと触れ合っていた。

G.G.佐藤さんとの記念撮影で野球少年たちもご満悦の様子。

競技を超えて分かち合う想い

——パラサイクリング、ブラインドサッカー®、野球。みなさんそれぞれ異なる競技に携わられていますが、スポーツ全般に共通する魅力があるとしたら、それはどんなことだと思いますか?

木村和平「僕の競技は、視覚障がいクラスのパラサイクリングなので、パイロット(前席の晴眼者)とのコンビネーションが何より重要です。お互いにペダルを踏むタイミングがぴったり合うと、最高の加速が得られるんですよ。でも、少しでもリズムがずれると進みにくい。そういう息が合った瞬間の爽快感は、ほかの競技にも通じる魅力だと思います」

G.G.佐藤「それはありますよね。僕もプロ野球選手時代には、仲間の声かけによってピンチの場⾯で復活したこともありますし。仲間のために声掛けをしたり⿎舞したりって、すごく⼤事なことだと感じます。永盛さんはどうですか?」

永盛楓人「そうですね。たとえば、周囲からの気づきを共有してもらうことで状況が改善した経験もありますし。共に励まし合える仲間の存在は、『楽しむ』というスポーツの原点にもつながってきますよね。どんなスポーツでも、まず楽しいという気持ちがあって、その上で苦手を克服したり、得意なプレーの精度を高めたりできると思うので」

G.G.佐藤「僕も野球をはじめたきっかけは『楽しい』という純粋な気持ちでした。その楽しさがモチベーションになって、まわりの人が『がんばってるな』と応援してくれる。勝ち負けだけでなく、その過程や努力を見て心を動かされる人がいる。それこそがスポーツの素晴らしさですよね」

広がるつながり、未来への提案

——今回が初開催となったパラスポ体験パーク by Rakutenですが、次回に向けて「もっとこうしたらいいんじゃないか」というアイディアはありますか?

木村和平「子どもたちは存分に楽しんでくれたと思うのですが、保護者の方々にも気軽に質問してもらえる場がもっとあるといいかな。障がいを抱える子をもつ親御さんは、『子どもの将来はどうなるのかな』と漠然とした不安を抱えることも多いはず。僕たちの競技生活や日常を知ることで、具体的な話を共有しあえれば、新しい可能性が見えてくるかもしれません」

永盛楓人「僕も講演や質疑応答の時間をもう少し設けると、より深い理解につながると思います。今回は小・中学生が中心でしたが、個人的には高校生以上にも参加の幅を広げていければいいですね」

G.G.佐藤「会場ではじめて出会った子どもたち同士でも自然と交流が生まれる。スポーツにはそんな不思議な力がありますよね。その特性を活かした企画をもっと増やしていってもらいたいです」

パラスポ体験パーク by Rakutenは、はじめてのスポーツを「する」「みる」「知る」ことができる場所。回を重ねて、全国・全世界にこの輪が広がっていけば、未来はきっと明るくなっていく。

PHOTO:Teppei Hori
TEXT:Nariko Inoue
EDIT:Yohsuke Watanabe, Shiori Saeki (IN FOCUS)

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