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NBAファンとシェアしたい。初コラボに込めた、グラフィックデザイナーMQのメッセージ|COURTSIDE WAVE

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「これこそがアートだ」。かつて、NBAのブラッドリー・ビール選手は日本人グラフィックデザイナーのMQさんが描いた絵に対してこうコメントした──。Rakuten SPORTS ZONEの新たな取り組みとして4月にローンチするのは、スポーツ×アートの担い手として大活躍中のMQさんとNBAによるアパレルコレクション「COURTSIDE WAVE」。NBAファンである彼女自身が着たくなる、“ワクワク感”満載のデザインをここでいち早くチェック!

“Courtside”。NBAが好きな人たちに向けたものづくり

NBAのアイテムを着てみたいけど、日常着として取り入れるにはちょっと勇気が必要。そもそも、グッとくるデザインとなかなか出会えない……。こんな気持ちを抱いているバスケットボールファンたち同様、グラフィックデザイナーのMQさんも「女性が着られるかわいいアパレルが日本にもっとあったらいいのに」と感じていたのだそう。

「日本で展開されているNBAのアパレルはたくさんあるけど、自分にしっくりくるものが見つからなくて。その理由は、いま出回っているアイテムの多くはファッション的な解釈が中心で、チームへの思いとデザインが結びついていない点にあるような気がしたんです」

昨今のバスケットボール人気と比例して、NBAのアパレルやグッズを日本国内で目にする機会はたしかに増えた。でも、アメリカにあるアリーナやグッズショップには、現地でしか手に入らないデザインのアパレルに加え、ローカルを強く打ち出したご当地モノが揃うなど、バリエーションは段違い。また、多文化国家であるアメリカに本拠地を構えるNBAチーム(※トロント・ラプターズのみカナダ)には、地域ごとに異なる文化やファンダムが存在している。これらを踏まえながら、MQさんは今回のコレクション「COURTSIDE WAVE」のデザインを手がけるにあたり、こんな思いを込めた。

「NBAチームの文化や街の風習をデザインに取り入れつつ、“Courtside(選手ではなく自分自身やファンたち)”が楽しめるような遊び心を表現するコレクションにしたいと思いました。NBAの試合を観るときってすごくワクワクするんです。自宅で観るときもそうですが、特に現地で観戦する日は、なにを着ていこうか家で選んでいる時間も、アリーナに向かう時間も楽しくて。なので、そんなバスケの高揚感がアパレルを通じて日常的に味わえたり、共感し合えたらきっと幸せだろうなと想像しながら自由にデザインさせてもらいました」

チーム別のグラフィックTシャツ。全6チーム展開で、左上から時計回りにワシントン・ウィザーズ、サンアントニオ・スパーズ、メンフィス・グリズリーズ、ロサンゼルス・レイカーズ、ボストン・セルティックス、オクラホマシティ・サンダー。

たとえば、チーム別のグラフィックTシャツには、それぞれのヒストリーやローカルから連想されるアイコニックなモチーフ、過去のユニフォームデザインなど、わかる人なら思わずクスッとしてしまうような要素を落とし込んだ。見ためのよさは当然押さえたうえで、どこかに必ず“しかけ”を用意する。これはMQさんが普段の仕事から意識していることでもある。

デザインプロセスについて1点ずつていねいに教えてくれるMQさん。

ところで、syncSPORTS by Rakutenでは以前、MQさんの経歴について伺ったことがある(過去記事はこちら)。東京藝術大学を卒業後、グラフィックデザインを生業にしていた彼女がいまのように引く手数多となったきっかけは、SNSにアップしたNBA選手のファンアートだった。数多くのNBAファンをはじめ、モチーフにした選手本人からも賞賛コメントが届き、さらにはイラストをきっかけに自身が愛してやまないNBAチーム、ワシントン・ウィザーズとの公式コラボまで実現。なお、2020年には同チームから“公認スーパーファン”の認定も受けた。「元々バスケ部でバスケットボールがずっと好きだったこともありますが、NBA選手には彫刻に近い造形美を感じるんです。でも、ただ模写をするだけではひねりがないので、いくつかのタッチを試しながら描いていました」。実はこのコレクションにも、そんなイラストのエッセンスが。

コレクション名の通り、“Wave”させたグラフィックとNBAロゴをメインにしたクロップドTシャツ。こちらはウィメンズのみの展開で、オリジナルパターンのシルエットにも強いこだわりが。

「選手イラストのなかに、体の一部を“Wave(変形)”させて躍動感を演出した描写があります。わたしのアイデンティティのひとつ、と言うと少し大袈裟かもしれませんが、今回のコレクションで使っているNBAとMQDW(※エムキューデザインワークスの略)のグラフィックなどは、イラストの描き方とクロスオーバーさせるようなイメージで制作しました」

サテン素材のセットアップを着用したMQさん。ストライプ柄をよく見てみると3文字のアルファベットが!ユニセックス仕様で、サイズ展開も豊富。

ドローコードで裾を調整できるロング丈のナイロンパンツ(2色展開)。大判のタオルブランケットは部屋のインテリアにも最適。

こうしてバスケットボール愛をふんだんに詰め込んだ、MQさんとNBAのコラボレーションが誕生。ちなみに、これまで数多くのグッズデザインやアートディレクションを手がけてきた彼女にとって、自身の名義“MQ”を冠したアパレルコレクションは今回が初なのだとか。格別のこだわりを持つのも納得。

「職業柄、出力されたグラフィックが人の目にどう映るかをイメージするのは得意ですが、洋服の素材から決めることや着やすいパターンを考えることははじめての作業だったので、とても勉強になりました。首や腕回りのちょっとした開き具合や肩の位置など、気になるディテールを何度も修正しながら、納得のいくものに仕上がったと思います。Rakuten SPORTS ZONEのみなさんも、わたしのワガママに根気強く付き合ってくれて(笑)。これを手に取ったNBAファンの喜ぶ顔が見れたらさらにうれしいですね」

NBA×Rakuten SPORTS ZONE×MQによるアパレルコレクションは、4月上旬にRakuten SPORTS ZONEのサイトで発売予定。詳細は同サイトや、MQさんのInstagramで随時公開されていきます。

TEXT:Keisuke Honda
PHOTO:Teppei Hori
EDIT:Yohsuke Watanabe(IN FOCUS)

  • グラフィックデザイナー
    MQ

    東京藝術大学美術学部デザイン科を卒業、同大学院修了。NBAワシントン・ウィザーズ公認スーパーファンとして、2022年9月に開催されたNBA Japan Games 2022では、ウィザーズ公式グッズや公式SNSグラフィックの制作、ホテル内でのギャラリー展示を開催。NBAコンテンツやBリーグ、Wリーグ、野球、サッカー、バレーボールなど、スポーツ×アートの架け橋役として、プロスポーツチームへのアートワーク提供も行っている。3x3バスケットボールプレイヤー桂葵主宰のガールズバスケコミュニティ「ZOOS(ズーズ)」アートディレクター。YouTubeチャンネル「Basketball Diner」レギュラー出演。2023-シーズンから NBA公式コンテンツ「Weekly NBA」準レギュラー出演。

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