
佐々木大樹と木村和平のクロススポーツ対談!サッカーとパラサイクリング、それぞれの未来が交差する?
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競技は違えど、世界を志す目線は同じ。異なるスポーツで活躍するアスリート同士だからこそ、本音で話すことができる。ヴィッセル神戸の佐々木大樹選手とパラサイクリングの木村和平選手に、サッカーと自転車競技の共通点や、トップアスリートとしての心得をざっくばらんに語ってもらった。二人の言葉から見えてくるものとは?
――木村選手はサッカー、そしてヴィッセル神戸が好きと伺いました。佐々木選手の活躍はどう感じていましたか?
木村和平(以下、木村)「本当にすごいなという感じです。僕は高校までサッカーをやっていて、視覚障害に気づいたのはサッカーがきっかけだったんです。飛んできたボールを正確に目視することができなくなって、『あれ、おかしいな?』と感じたことで目の問題が分かりました。サッカー選手になる夢はそこで諦めてしまったのですが、いまでも自転車と並んで好きなスポーツです。ヴィッセル神戸の試合もほぼ毎試合観ているんですよ。なので、佐々木選手にお会いできてすごく嬉しいです」
佐々木大樹(以下、佐々木)「そうだったんですか。ありがとうございます。嬉しいです」
木村「佐々木選手は激しいゲームの中でも、運動量が豊富で瞬時に状況を判断しながらプレーを変化させている。僕にそんなプレーはできなかったのですが、どうすればできるようになるんですか?」
佐々木「今季のヴィッセル神戸はとにかく走ることを求められたので、そうした試合を続けていくことで慣れた部分はありますね。最初は大変だったんですけど、ゲームのスピードだったり、運動量に適応していくことでレベルアップできました。木村選手が取り組まれている自転車の二人乗り(タンデム)も、高い出力でペダルを漕ぎながら、同時にパートナーと息を合わせなければいけない。非常にタフなスポーツですよね」
木村「おっしゃる通りで、タンデムはチーム競技なんです。互いを信頼できなければ良いタイムは出ないし、レース中の事故につながってしまいます。相手を理解するために、どう走ろうとしているのか、どんなことに不安があるのかなど、とことん会話するようにしていますね。仲間との信頼やチームワークが重要という点は、自転車とサッカーに共通するところかなと感じます」
佐々木「すごく似ていますよね。サッカーも仲間を信頼できなければ良いプレーはできないし、結果にもつながらない。戦術だったり、選手一人ひとりの想いやビジョンを共有することで、同じ方向に向かうことができます。何よりコミュニケーションが大切です」
1999年生まれ、島根県出身。2023年のJリーグでは33試合に出場し、チーム3番目となる7得点をマーク。ヴィッセル神戸の優勝に貢献した。
――佐々木選手は木村選手の活躍をどう感じていますか?
佐々木「競技は違うのですが、木村選手は世界選手権やアジア大会の日本代表として日の丸を背負っています。そのステージを経験しているのは本当にすごい。日の丸をつけると、やはりプレッシャーを感じますか?」
木村「もちろんプレッシャーはあるのですが、それよりも『日本代表としての自覚』をきちんと持つようにしています。僕が主戦場にしている1kmのレースは、1分ほどでゴールに到達しますし、もっと短いものだと10秒前後で勝負がつきます。パラサイクリングはシンプルな競技だけに、スタートした瞬間のコンマ何秒で試合が決まってしまうこともあるので、一度ミスをしてしまうと立て直すのが難しいんです。それでも日本代表として出るからには、たとえスタートが良くなかったからといって諦めてはいけない。最後まで何があるか分からないので、日の丸を背負う自覚をしっかりと持って戦うように心がけていますね」
佐々木「素晴らしいですね。僕も将来的には日本を背負えるような選手になりたいのですが、その世界はまだまだ未知数です」
木村「ヴィッセル神戸は来年、ACL(アジアチャンピオンズリーグ)もありますから、そうした機会はこれからたくさんあるはずです」

1996年生まれ、北海道出身。楽天ソシオビジネス所属のパラサイクリングMBクラス(視覚障がい)日本代表選手。2018年「パラサイクリングトラック世界選手権」で国際大会に初参戦以降、数々の大会で好成績を残す。
――二人ともチームメイトやライバル選手には、世界の舞台で活躍されている方も多いと思います。そうした選手に共通する点はありますか?
佐々木「自分のスポーツに誇りを持ち、競技のために毎日を過ごせる選手であるということです。例えばチームメイトのサコ君(大迫勇也選手)は、プレーだけでなく、食事やオフの過ごし方も見習うものが多い。サッカーを中心に生活していて、文字通り本当に“人生を賭けている”のだなと。木村選手はいかがですか?」
木村「自分に厳しくできる選手ですね。長い時間トレーニングに取り組み、毎日規則正しい生活を送ったとしても、必ず結果につながるわけではありません。うまくいかないときもあります。それでも、大事な試合やレースで一瞬の輝きを放つために、自分を律して生きていく。それができる選手こそ、一流のアスリートなのだと思います」
佐々木「そうですよね。世界で活躍できる選手は試合だけがんばるのではなく、練習からハードです。普段から世界での戦いを意識しているのだと思います。木村選手はどうやって日々の厳しいトレーニングを乗り越えているんですか?」
木村「僕は『なんのためのトレーニングなのか』を常に意識するようにしていて、どんなメニューも強くなるための練習だと思って取り組んでいます。キツい練習の後って、気持ちが良いし達成感もある。そう思うとがんばれるんですよね。佐々木選手は自転車のトレーニングを取り入れたりしないんですか?」
佐々木「自転車ではないのですが、僕も練習でフィットネスバイクを使うことがあります。ただ、心肺機能が追い込まれるし、脚にも負荷がかかるので、すごく苦手です……(笑)」
木村「その気持ちは痛いほど分かります(笑)」
――スポーツの未来をもっと良くしていくために、今後取り組んでいきたいことはありますか?
佐々木「日本は少子化や地方の過疎化が進んでいて、子どもたちがスポーツに触れる機会が減っていると感じます。すぐに自分が貢献できるわけではありませんが、そうした中でも、僕が活躍すれば地元の人にサッカーを知ってもらうきっかけになるので、まずは自分のサッカー選手としての価値を高めていきたいです。そして、ゆくゆくはサッカーだけでなく、スポーツ全体を盛り上げられるような取り組みを行っていきたいなと思っています」
木村「パラスポーツは認知度の低さが課題です。僕自身、視覚障害者になるまではパラサイクリング含めパラスポーツの種目はほとんど知りませんでした。まずは存在を知ってもらわないと、競技が発展していきません。色々なメディアやイベントに参加することでパラスポーツを発信していきたいですね」
ゴール数を競うサッカーと、タイムを競うパラサイクリング。スポーツの性質は異なるものの、仲間との連携が結果に影響を及ぼす点や、競技に向き合う姿勢は共通するものが多かった。佐々木選手と木村選手は二人とも20代半ば。世界へと活躍の舞台を移すのは、これからだろう。

右)佐々木大樹、左)木村和平。今回の対談は、二人が登壇したイベント「-A BETTER FUTURE TOGETHER- チャリティプロジェクト with 楽天ラクマ ~スポーツが紡ぐより“いい”未来~」の会場で行われた。
INTERVIEW&TEXT:Kodai Wada
PHOTO:Ryo Kuzuma
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