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「夢を持ち続けよう」。楽天モンキーズのホープ、廖健富が考える“未来のつくり方”

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スポーツ文化の発展には、未来を担う次世代の育成が欠かせない。10代から活躍する楽天モンキーズの廖健富(リャオ・ジェンフー)選手は間違いなく、そうした子どもたちが憧れ、目指そうとするプレーヤーだろう。そんな彼も、プロ野球選手になることを夢見て、努力し続けた一人の少年だった。

 廖選手は2017年のルーキーシーズンから頭角を現し、2年目は規定打席に惜しくも届かなかったものの、打率.387をマーク。「19歳の4割男」と大きく期待された。以来、チームを牽引する「打てる捕手」として活躍。若くして主軸を任されているが、その重圧は計り知れない。そうした中で彼が実践する「仲間とのコミュニケーション」は、のしかかるプレッシャーを和らげるだけではなく、チームの団結力を高めることにも寄与している。自らの夢を実現し、台湾野球を背負う存在となった廖選手だからこそ語ることのできる、未来がある。

――廖選手は2023年の前期シーズン、打率.328、本塁打10本、打点41と大暴れでした。ご自身が理想とする選手像を100点としたとき、前期の成績に点数をつけるならば、何点くらいでしょうか。

70点くらいですね。前半戦だけで見れば良い数字を残せていると思いますが、シーズンは残り半分あります。良い流れのまま後半戦に入り、優勝という結果につなげていくためにも、現状に満足せずがんばりたいと思います。

――廖選手は10代の頃から活躍されていますが、これからどのように成長していきたいと考えていますか?

まだ長い目線では考えられていないのですが、まずは日々の健康を保つなど、目の前のことにしっかりと取り組んでいきたいと思っています。キャッチャーというポジションは身体への負荷も大きいですし、過去にケガで試合に出られないことが何度かあったので、身体には気をつけてやっていきたいですね。

――若くしてチームの主軸を担っている廖選手には、相当な重圧もあるのではないかと思います。プレッシャーとはどのように向き合うように心がけていますか?

自分ひとりで抱え込むのではなくて、チームメートとコミュニケーションを取ることで状況を客観視するようにしています。チームや個人の調子は、良いときもあれば悪いときもある。だからこそチームメイトと話し合い、共有することでプレッシャーを和らげています。仲間と話すことで気が楽になりますね。

――現在の楽天モンキーズの強さの原点は、どこにあると思いますか?

先ほどの話とも重複するのですが、チームの団結力が強いと思います。仲間同士でよく会話しますし、若手もベテランも皆が全力でプレーしています。ベテラン選手がチームを引っ張り、若手選手が必死に食らいついていく。そんな風土ができあがっていますね。試合の前後にチームミーティングを開いて、全員で気持ちを高めたり、振り返りを行ったりしているので、そうした話し合いができていることが、団結力につながっているように感じます。野球はチームスポーツですから、仲間と切磋琢磨することで強くなれていると実感しています。

――廖選手はこれから台湾野球を引っ張っていく存在になると思いますが、同リーグがもっと発展していくためには何が必要であると感じますか?

今は台湾全体で5球団しかない(2024年から6球団の予定)ので、チーム数をもっと増やせると良いと思います。チームが増えれば、それだけプロで活躍できる人数も増えますし、そうした姿に憧れて、野球に興味を持つ子どもたちが増えるでしょう。そうすることで全体的な野球人口を増やし、台湾野球全体のレベルを高めることができるのかなと考えています。

――これからプロ野球選手を目指す子どもたちに向けて、アドバイスをお願いします。

夢を持ち続けて、それに向けて努力することが大切です。わたしも幼い頃からプロ野球選手になりたいと思い続けて、努力を重ねたことで実現できました。乗り越えなければならない壁はたくさんあったのですが、高い目標を持っていたからこそ、困難なことにもチャレンジできたのだと思います。プロを目指す子どもたちも自分の夢を実現できるようにがんばってほしいです。

INTERVIEW:Yohsuke Watanabe (IN FOCUS) TEXT:Kodai Wada

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