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【前編】宗山塁は楽天イーグルスの未来を変える選手になるか?「仙台の街並みは地元の広島と少し似ていますね」

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2024年10月のドラフト会議で5球団競合の末に楽天イーグルスに入団した宗山塁選手。そのニュースは、普段は野球をチェックしていない人たちにまで届いたほど。実力は大学時代の活躍でお墨付き。しかし晴れてプロ野球選手になったいま、どんな未来を見据えているかは直接聞いてみないと分からない。そう思い立って仙台市内にある練習場に向かった寒空の1月某日、取材場所に現れた彼はまさかの半袖半ズボンだった……!

2月1日からはじまった春季キャンプではファンが見守る中、先輩にも劣らないプレーを披露。無駄のない動きと素早い送球を武器とする守備力はもちろん、バットでもアピールし、自身が目標とする「開幕スタメン、新人王」がいよいよ現実味を帯びてきた。大学野球からプロの世界へとまたひとつレベルが上がった場所で、いま、どんな思いで練習に励み、どんな未来を描いているのか?

――1月には楽天イーグルスの選手寮に入寮し、2月からは沖縄県の金武町で春季キャンプがはじまりました。プロ野球選手としてスタートしたいま、どんなことを感じていますか。

「1日1日の練習の重みを感じていますし、その1日を無駄にできないなという思いはいままでよりさらに強くなってきています。全員が平等に練習の時間を与えられている中で、自分が成長するためにその時間をどう使うかを日々考えています」

――ドラフト1位で入団し、たくさんの期待を受ける中でのプレーとなっていますが、その期待がプレッシャーになることはありませんか?

「注目してもらえることはすごく嬉しいことだなと思っています。その中でプレッシャーを感じることはあまりないですね。やはり自分の持っているもの、できることしか出せないと思うので」

――まわりの声や状況でメンタルがブレるようなことはあまりないのですね。

「そうですね。見られ方が変わったからといって、自分のプレーを良くできるわけではないですし、もちろん失敗することもあります。まわりの見る目はすごく高くなってきて『宗山だからこれぐらいできないといけない』というようなことは明治大学時代からどんどんと増えてきてはいますが、自分のできることは変わらないというその考え方は持ち続けています」

――1月には仙台での生活がはじまり、2月の春季キャンプからはファンの方々と接する機会も増えてきました。仙台、そして楽天イーグルスのファンの印象はいかがでしょうか。

「仙台の街並みは地元の広島と少し似ていますね。また、東北のファンの方々はやはり熱い思いで応援してくださっていると思いますし、街で声をかけていただくこともあるので、本当に応援していただいているなと感じます。これからは球場に来てくださる人たち、応援してくださる方々に、どれだけいい思いをしてもらえるかが大事になるのかなと。ファンの方々あっての僕たち選手。たくさんの応援にいい形で返していきたいですし、自分も活躍する姿を見せられたらなと思っています」

――声をかけられることには慣れてきましたか?

「まだ毎回びっくりはしますが、見ていただいてるんだなという気持ちにはなりますし、早く試合でプレーする姿を見てもらいたいなという思いは強くあります」

――私生活ではサッカーを見ることが好きだと聞きました。他競技から得られるものもありますか?

「そうですね。プレーを見ることはもちろん、関連してあらゆる情報を見ることも多いです。競技は違いますがアスリートとして共通する部分があると思っているので、トレーニングや栄養面などでは参考にすることもありますね」

――同じ楽天グループのヴィッセル神戸の試合も見られますか?

「もちろんです。ただ、地元が広島なのでサンフレッチェ広島を応援することが多いのですが(笑)。ヴィッセル神戸にはいい選手がたくさんいますし、層が厚いなと思って見ています」

――サッカーはプレーするのも得意だと聞きました。もしサッカー選手になるとしたらどのポジションを選びたいですか?

「ウイングと呼ばれるサイドのポジションか、トップ下がいいですね。フォワードよりもゴールまでの戦術を考えるようなポジションが好きです」

――野球ではショートを守り、チームの中心としてプレーされていますが、その点も影響していますか?

「あまり関係はないかもしれないですね(笑)。ただ、野球もまわりを見ながらプレーすることが多いので、サッカーに置き換えた時にもそういうポジションのほうが向いているのかなとは思います」

――今後はプロ野球選手として多くのファンの前でプレーすることになります。これから数年後に宗山選手に続くかもしれない子どもたちに向けて、どんなプレーを見せたいですか?

「お手本にされるといいますか、こんな動きができたらいいなとか、こんなバッティング、こんな守備をしたいなと思ってもらえるようなプレーをしていきたいですね。そのためには理にかなった動きが必要なのかなと。自分のやりたいことがしっかりできている時に、見ている人に(お手本にしたいと)思ってもらえるのかなと思うので、常にそういったところは意識して練習に取り組んでいます。また僕のプレーを見て、自分もこうなりたいとか、こうやって打ちたいな、守りたいなと思ってもらえたら嬉しいですね」

弱冠22歳ながら幅広い視野と、成長への貪欲な姿勢が印象的な宗山選手。誰もが認める実力を持ちながら、全体練習後には毎日自主トレにも取り組むなど、真摯に野球と向き合う姿に驚かされた。だがそれは、「45歳まで現役を続けたい」という大いなる未来を見据えているから。自身が持つ確かな目標に向け、いまできることを突き詰めているのだろう。インタビュー後編では彼が見据える「未来」、そしてそのために「いま」どんなことに取り組んでいるのか、さらに深堀りしていく。

INTERVIEW&TEXT:Chiharu Abe
PHOTO:Toshiyuki Koizumi, Ryotaro Moritani
EDIT:Yohsuke Watanabe(IN FOCUS), Shiori Saeki(IN FOCUS)

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